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Win,Macの無料で使えるDICOM通信機能付きDICOMサーバー・ビュワーの一覧

無料で使えるPACSが構築可能なDICOM通信機能付きのDICOMサーバーはいくつかありますが、かゆい所に手が届かなかったりします。いくつかのDICOMサーバーを運用してきましたが、その中でも実用に耐えられるレベルのDICOMサーバーの一覧を備忘録も兼ねてまとめてみようと思います。

なお情報については2021/05/07時点での情報であり、今後情報は古くなってくると思われますので、最新の情報については公式のサイトで確認するようにして下さい。

Windowsで使える無料のDICOMサーバー・ビュワー

  • K-Pacs

  • OHIF

  • DCM4CHEE

Macで使える無料のDICOMサーバー・ビュワー

  • Orthanc

  • OsiriX

  • Horos

  • OHIF

  • DCM4CHEE

各ソフトの詳細な情報について

K-Pacs

K-Pacsは非常に高機能なWindowsで動作するDICOMサーバーですが、現在はソースコードの更新がされておらず、正式サポートはされなくなりました。ダウンロードすることは出来るのですが、今後のOSのアップデートで不具合が発生する可能性があるだけでなく、セキュリティ的にも不安が残ります。
https://image-systems.biz/products/free-dicom-pacs-tools/k-pacs/

OHIF

OHIFはWebブラウザで動作するタイプのDICOMサーバー・ビュワーです。Webブラウザで利用が出来るため、動作するOSを選ばないという特徴があります。しかもインストーラーがあるため、インストールが容易で特別な知識を必要としません。サーバーのシステムはMySQLを使っているため、大規模なデータ(数千万ファイル〜)でも問題なく動作すると思われます。
https://ohif.org/

DCM4CHEE

DCM4CHEEもWebブラウザで動作するタイプのDICOMサーバーです。また日本語に対応していることも特徴の一つです。
https://www.dcm4che.org/

Orthanc

Orthancもフリーで動作するタイプのDICOMサーバーです。Orthanc自体が提供しているユーザーインターフェースはビュワーとしてはあまり使い勝手が良くなく、DICOMサーバーとして利用されるケースが多いです。OrthancはOHIFのサーバーとしても使われており、MySQLやPostgresQLのエンジンを利用できることから、大規模なデータを扱う医療機関でも問題なく動作します。
https://www.orthanc-server.com/

OsiriX

OsiriXはオープンソースの中でも唯一薬器が通っているソフトウェアです。こちらのソフトは簡易的(データ数数万程度)なDICOMサーバーで使えるだけでなく、傷病の診断にも利用することができます。また、導入には期間別にライセンス費が発生しますが、MacOSとの親和性が高く、BigSurやM1チップにもいち早く対応しています。
https://www.osirix-viewer.com/

Horos

OsiriXのソースコードをフォーク(分岐)させて作られたDICOMサーバー(ビュワー)です。OsiriXが薬器の承認を得て、ライセンス費が掛かるようになった事により新たに作成されました。OsiriXと比べて、ライセンス費がかからない分、Macのバージョンアップに遅れて対応される傾向があります。2021/05/07時点でまだBigSurに対応する正式版はまだリリースされておりません。また、日本語パッチを当てると稀にバグが発生しますので、英語のまま利用する事をおすすめします。使い勝手はOsiriXとほぼ変わりなく利用できます。
https://horosproject.org/

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